「なんか太って見える…」
その理由、身体だけじゃないかも。
「太った?」と決める前に、写真の見え方を知っておこう。撮影距離・カメラの高さ・光・服装など、6つの基本とスマホ自撮りの特別編をイラストで紹介します。
カメラの位置、光、服装、スマホの設定によっても写り方は変わります。正解・不正解を探す教材ではありません。
近い自撮りで、鼻や顔の印象が変わる?
腕を伸ばして撮った自撮り。鼻やあごが、鏡で見たときと違って見えることがあります。
※顔の大きさを揃えた模式図。実験写真や変化量を示す図ではありません。
1枚目は人物が近く、大きく切り取られています。これは構図の違い。顔の比率が変わる仕組みは、下の図でも確認できます。
近い距離では、鼻などカメラに近い部分と、耳など奥にある部分との距離の差が相対的に大きくなります。このため顔の写り方が変わることがあります。研究で示されているのは主に顔の特徴で、体脂肪が増えたという意味ではありません。
「鼻が大きい=実際の鼻が大きい」と決めなくてOK。顔を見比べるなら、できるだけカメラとの距離を揃えましょう。
※遠近感の研究は主に顔の撮影に関するものです。数字を下腹部や体型全体へ当てはめることはできません。
カメラが上下すると、どこが大きく見える?
人に撮ってもらったとき、いつもと違って見える。そんなときはカメラの高さを確認。
カメラに近い部分はどこ? 低い位置から撮ると、下半身が相対的に近くなります。
高い位置から下向きに撮ると頭や上半身が、低い位置から見上げるように撮ると脚など下側が相対的に強調されることがあります。高さと同時に、カメラの傾きも影響します。
記録用ならカメラの高さと向きの両方を揃えると、前の写真と比べやすくなります。高い・低いに絶対の正解はありません。
※実際の写り方はレンズや距離にもよります。図は撮影高さのイメージです。
もっと知りたい人へ(参考資料)
正面と横顔、比べる場所が違う。
正面は気にならないのに、横から見るとお腹や背中が気になる。見る方向の違いも関係します。
正面は左右の幅、斜めは身体の奥行きも映ります。横からはお腹や背中のラインが見えやすくなります。
身体は立体的です。正面・斜め・横では、写真に映る輪郭が違います。横から見ると、お腹や背中の前後のラインが見えます。
振り返るときは、正面は正面、横は横で比べましょう。本編第4章の「正面と横から撮る」と同じ考え方です。
※向きが違う写真は、体型の増減を直接比べる材料にはなりません。
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光が変わると、影の位置も変わる。
窓際と夜の部屋。同じ服でも、写真の明るい部分と影の部分が変わります。
頬・首元・服に落ちる影を見てください。輪郭そのものだけでなく、影のつき方が違います。
照明が小さく、直接当たると、影の境目がはっきり出やすくなります。カーテンを通した光など、広がった光では影がやわらかくなりやすいです。さらに光の向きでも、影の位置は変わります。
記録用の写真なら、同じ場所・近い時間帯・似た照明で。影の変化を身体の変化と取り違えないためです。
※「明るい=正しい」「暗い=悪い」ではありません。光の向き・広がり方による違いの図解です。
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服のシルエットまで、身体に見えている。
同じパンツでも、トップスが変わるだけで写真の印象は変わります。
肩から腰にかけて、服の外側にできるラインを見てください。身体の実際の大きさと同じではありません。
写真には身体の形だけでなく、服の外側のラインが写っています。ゆとりや素材、色によって輪郭の印象は変わりますが、どの服が必ず細く見えるという単純な法則はありません。
経過を比べたいときは、同じ服か、形の似た服を選ぶと混乱しにくくなります。
※図は服の形と色の両方が違うイメージです。どちらが何%影響したかを調べた比較ではありません。
写真を撮る瞬間、いつもの立ち方?
胸を張ったり、お腹を引き込んだり。撮る瞬間のちょっとした意識でも写り方は変わります。
顔を上げる・胸を張るなどの違いが、首と下腹部のラインにどう表れるか見てください。
胸や首、お腹、肩の位置が変わると、横からのラインも変わります。撮影用のポーズを取ること自体は問題ありませんが、セルフケアの前後比較とは目的を分けましょう。
「変化を振り返る写真」では、いつもの立ち方で。姿勢を無理に整えたり、何枚も撮り直したりする必要はありません。
※どちらかが正しい姿勢という意味ではありません。いつもと同じ条件で撮ることが目的です。
もっと知りたい人へ(参考資料)
「鏡と自撮り、なんか違う?」には理由がある。
毎日使うスマホのインカメラ。写真を撮る前に、知っておくと気持ちがラクになる3つのこと。
※説明用イラストです。見た目の変化量を示す実験写真ではありません。
近いほど、顔の比率が変わりやすい
腕を曲げて顔の近くで撮ると、鼻などが相対的に大きく見える場合があります。顔の近距離撮影については研究がありますが、全身が同じ割合で変わるという意味ではありません。
プレビューと保存後で、左右が違うことも
インカメラは、画面では鏡のように映し、保存時には左右を反転する設定の機種があります。「写真だけ見慣れない顔」に感じる理由の一つです。
※端末や設定で異なります。反転は体型や左右差が変わった証拠ではありません。
補正やフィルターにも注意
機種やアプリによって、肌・輪郭の補正や明るさ調整が使われることがあります。SNSの写真と普段の鏡を、そのまま比べなくても大丈夫です。
スマホの写真は、顔や身体の「採点表」ではありません。自分を責める前に、距離・左右反転・補正を確認してみてください。
記録用の写真を撮る前に、30秒だけ。
変化を無理に探す必要はありません。撮る場合は、できる範囲で条件を揃えれば十分です。
- 撮る場所・時間帯・照明
- 同じカメラ、なるべく同じ距離・高さ・向き
- 正面と横はそれぞれ同じ向きで
- 同じ服、または似た形の服
- いつもどおりの自然な立ち方
- 自撮りなら、反転や補正の設定も揃える
「違いが分からない日」があっても問題ありません。
詳しい振り返り方は、有料note本編の第4章へ。
参考資料一覧を開く(日本語解説・原著研究)
- まず読む|ニコン:遠近感の基本(日本語)
- まず読む|ニコン:光を使った撮影テクニック(日本語)
- まず読む|キヤノン:ポートレート写真の基本(日本語)
- まず読む|Apple:iPhoneでセルフィーを撮る(日本語)
- まず読む|Google Pixel:自撮り設定(日本語)
- 詳しく読む|2018年 近距離自撮りと鼻の遠近感(研究・英語)
- 詳しく読む|2022年 自撮りと顔の写り方(研究・英語)
- 詳しく読む|2024年 スマホと撮影距離(研究・英語)
- 詳しく読む|2006年 服のサイズと知覚(研究・英語)
- 詳しく読む|2021年 服の柄・明るさと体型知覚(研究・英語)
各研究の対象や撮影条件は異なります。顔の自撮り研究の結果を全身の体型へ一般化したり、服装研究の結果を個人の見た目に保証したりしません。